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種生物学会 - The Society for the Study of Species Biology

Last Updated on 05-04-2017

【連絡】第44回種生物学シンポジウムのお知らせ(プログラム)

 第44回種生物学シンポジウムは,2012年12月7日(金)-12月9日(日)に,奥琵琶湖マキノパークホテル&セミナーハウスで開催されます。プレシンポジウム・企画シンポジウムのプログラムは下記の通りです。第44回種生物学シンポジウムの参加申込み(ポスター発表の申込みを含む)等の詳細につきましては,後日,種生物学会ホームページ並びに10月下旬発行予定の種生物学会ニュースレター No.43にて種生物学シンポジウム事務局からご案内いたします。
 また,今年はシンポジウム後の12月10日(月)に,シンポジウム1の企画者でもある竹林景観ネットワーク(BaLaNET)の主催によるエクスカーションが企画されています。シンポジウムと合わせてぜひご参加ください。エクスカーションの詳細および参加方法はこちら、または竹林景観ネットワークのホームページ(http://bambooscape.web.fc2.com/)でご確認ください。

第44回種生物学シンポジウム 実行委員長 川北 篤(京都大学生態学研究センター)


第44回種生物学シンポジウム
会期:2012年12月7日(金)-12月9日(日)
会場:奥琵琶湖マキノパークホテル&セミナーハウス
   滋賀県高島市マキノ町高木浜2-1-5
   http://www.hachikougen.co.jp/#makino

【12月7日(金)】
17:00- 受付開始
18:00-19:00 夕食
19:00-20:30 プレシンポジウム
 丸山宗利(九州大学総合研究博物館)「好蟻性昆虫の多様性について(予定)」
20:30- ミキサー(ポスター会場にて)

【12月8日(土)】
8:00-9:00 朝食
9:00-11:50, 15:00-17:10 シンポジウム1
12:00-13:00 昼食
13:00-15:00 ポスター発表
17:30-18:30 種生物学会2012年度総会
18:30-20:30 懇親会/片岡奨励賞・Plant Species Biology論文賞・ポスター賞授与式

シンポジウム1「タケとササの種生物学」
企画者:小林剛(香川大学),久本洋子(東京大学),福島慶太郎(京都大学),鈴木重雄(立正大学),河合洋人(岐阜大学),竹林景観ネットワーク(BaLaNET)

 タケやササは,マツやサクラなどと並び日本人の生活や文化と深く係わっている植物である。日本ではその利用や管理がかねてから重視されてきたが,人間活動にともない侵入植物として分布を拡大してきており,在来種の更新や潜在自然植生への移行を阻害する存在としても注目を集めている。一方,タケ・ササ類の生活史の解析や個体群・遺伝構造には大きな関心が持たれつつも,巨大なクローナル植物であり有性繁殖が稀であることから必ずしも実証が進んでいなかった。その結果,一般市民はもちろん研究者の間でさえタケ・ササの振る舞いに関する認識や解釈に齟齬を感じざるを得ない場面が生じている。本シンポジウムではまず「○×ササと△□ザサは別種なのか?」「タケは本当に○×年に一回しか開花しないのか?」といった疑問に対し,近年の分子生物学的な手法によって確かめられつつある解答を提示する。次に,日本で最も危険な外来生物となっているモウソウチクの侵入地の例などに基づいて,タケやササが生物多様性だけでなく生態系の機能やサービスに極めて強い独特な影響を持っていることを概観し,それらと生活史特性との関連性について考える。さらに, タケ・ササが日本の里山の景観や生態系を劇的に変貌させている事に対して,研究者以外によってどのような活動がなされ,タケ・ササに関するどのような研究やそのアウトリーチが求められているかについて検討する。以上の話題に基づいて,タケ・ササの研究に関する今後の課題の整理や,研究成果の啓蒙を促すための種生物学の方向性について議論する。

全体の進行(河合洋人),各部の進行(各部コーディネーター)

9:00-9:05 全体の趣旨説明 小林 剛

● 第1部「近年の分子系統解析・分子機能解析が変える従来のタケとササの分類体系と生活史の概念」(コーディネーター:久本洋子)

9:05-9:10 第1部の趣旨説明(久本洋子)
9:10-9:40 小林幹夫(宇都宮大学名誉教授)
「タケ・ササ類の分類体系と分布類型」
9:40-10:10 陶山佳久(東北大学)
「タケとササの分子生態学(仮)」
10:10-10:40 北村系子(森林総合研究所)
「開花の個体性と繁殖様式(仮)」
10:40-10:45 第1部に関する討論とまとめ(久本洋子)

10:45-10:55 休憩

● 第2部「巨大クローナル植物の侵入が引き起こしている生物多様性と生態系機能の変化:種生物学と群集生態学・生態系生態学との接点」(コーディネーター:福島慶太郎)

10:55-11:00 第2部の趣旨説明(福島慶太郎)
11:00-11:25 福澤加里部(北海道大学)
「冷温帯林の炭素・窒素動態におけるササの役割」
11:25-11:50 篠原慶規(九州大学)
「モウソウチク林における水循環:他の森林タイプとの比較」
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15:00-15:25 梅村光俊(名古屋大学)
 「モウソウチク林におけるケイ素循環と植物ケイ酸体としての挙動」
15:25-15:50 福島慶太郎(京都大学)
 「全国に分布するモウソウチクの遺伝的多様性と形態的可塑性」
15:50-15:55 第2部に関する討論とまとめ(福島慶太郎)

● 第3部「タケとササの侵入・分布拡大に種生物学は何ができるのか?:種生物学の新たな役割と社会との接点を探る」 (コーディネーター:鈴木重雄・河合洋人)

15:55-16:00 第3部の趣旨説明(河合洋人)
16:00-16:30 鎌田磨人(徳島大学)
「拡大を続ける竹林への対峙と竹林再生活動に必要な情報(仮)」
16:30-16:40 第3部に関する討論・まとめと総合討論への序論(河合洋人)

● 総合討論
16:40-16:50 井鷺裕司(京都大学)
 「タケとササの種生物学に対する総合コメント」
16:50-17:10 討論

【12月9日(日)】
8:00-9:00 朝食
9:00-11:40, 13:00-16:00 シンポジウム2
11:40-13:00 昼食

シンポジウム2「エコロジカル・エピジェネティクス-可塑性メカニズムの適応・進化的意義を探る-」
企画者:荒木希和子(京都大学),土畑重人(琉球大学)

 エピジェネティクスはゲノム配列の変化を伴わない遺伝子発現制御機構の総称であり,DNAシトシンメチル化やヒストン修飾などによって生じる.近年,ヒトをはじめとしたモデル動植物においてそのメカニズムの詳細が明らかになりつつある.エピジェネティック変異は発生過程や環境変化によって誘発され,表現型に遺伝しうる変異をもたらすことから,環境応答に対する適応的な意義が示唆されているが,生態的・適応進化的意義に関しては十分議論が進んでいない.
 エピジェネティック変異は遺伝的変異を介さない環境応答にも関わることから,むしろ変動する気候環境や複雑な種内・種間相互作用に曝されながら生きる野生生物にとって重要なメカニズムであり,これまで遺伝的変異のみでは説明できなかったような生物の応答や環境との相互作用もエピジェネティクスによって説明できるかもしれない.
 そこで,本企画では,エピジェネティック変異のメカニズムと表現型への影響の多様な事例を,どのような生態的現象と結び付けられるかと併せて紹介するとともに,分析手法も紹介することで今後の生態学的研究の新たな分野を切り開くための話題を提供したい.

9:00-9:10 企画趣旨 荒木希和子(京都大学)
9:10-9:45 玉田洋介(基礎生物学研究所)
「クロマチン修飾と非コードRNAが制御するエコロジカル・エピジェネティクス」
9:45-10:20 星野敦(基礎生物学研究所)
「アサガオの模様を生み出すエピジェネティクス」

10:20-10:30 休憩

10:30-11:05 伊藤秀臣(北海道大学)
「環境ストレスとゲノム進化~高温ストレス活性型トランスポゾンと宿主の攻防~」
11:05-11:40 荒木希和子(京都大学)
「クローン植物集団におけるエピジェネティック変異の空間構造」
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13:00-13:35 小林一三(東京大学)
「多様なエピゲノムからの選択によって進化が実現する:細菌の配列特異的DNAメチル化にもとづく仮説」
13:35-14:10 鈴木俊介(信州大学)
「ゲノム比較から探る哺乳類ゲノムインプリンティングの起源と進化」
14:10-14:45 土畑重人(琉球大学)
「予測されたエピジェネティクス:コンフリクト理論でひも解くゲノムインプリンティングの進化」

14:45-14:55 休憩

14:55-15:20 西村泰介(名古屋大学)
「エピジェネティクス解析手法-いくつかの具体例とともに-」
15:20-15:40 コメンテーター 田中健太(筑波大学)・長谷部光泰(基礎生物学研究所)
15:40-16:00 総合討論

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